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CIVITAS フォーラム 2016参加報告 IBS | IBS Annual Report 研究活動報告2017

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IBS Annual Report 研究活動報告 2017 79

Ⅴ.海外学会参加の概要

*道路・経済社会研究室 研究員 **道路・経済社会研究室 主任研究員

CIVITAS フォーラム 2016参加報告

Report of CIVITAS Forum 2016

國府田樹

 樋野誠一

**

By Miki KOUDA and Seiichi HINO

1

はじめに

CIVITAS(CIty-VITAlity-Sustainability)は、 欧 州 委員会のモビリティ・運輸総局が実施する持続可能な 都市交通政策プログラムであり、環境や持続可能性と いった課題について、交通政策や都市再生の分野で先 進的な取り組みを行う都市を EU が支援するものであ る。CIVITASは、2002年〜2006年のCIVITASⅠから 始まり、4期目のCIVITAS PlusⅡ(2012〜2016年 ) では、「DYN@MO」と「2 MOVE 2」の 2 つのプロジェ クトが実施された。2016 年からは「CIVITAS 2020」 がスタートすることになっており、持続可能な交通に 関する以下の 10 のテーマ領域が設定されている。

1.車に依存しないライフスタイル 2.クリーン燃料とクリーン自動車 3.公共交通

4.交通需要管理戦略 5.交通機関の統合計画 6.モビリティ・マネジメント 7.パブリック・インボルブメント 8.安全と安心

9.交通移動通信システム 10.都市物流

2

CIVITASフォーラム2016

CIVITAS フ ォ ー ラ ム 2016 は、「SHAPING THE MOBILITY OF TOMORROW 〜明日のモビリティを つくる」というテーマで、2016 年 9 月 28 日〜 30 日 の 3 日間、ポーランドのグディニャ市で開催された。 欧州委員会のエネルギー同盟の副委員長の挨拶から始 まって、22 のセッション(分科会)において各都市の 取り組みの紹介や意見交換がなされた。

表-1 CIVITASフォーラム2016のプログラム

セッションタイトル

9 / 28

ヨーロッパの持続可能な都市交通計画の成果 都市物流の新たな視点

効果のモニタリングと状況理解 都市交通の自動化の影響

国際セッション-ヨーロッパを超えた持続可能な都市の モビリティ

9 / 29

インクルーシブ(包括的)なモビリティ 電動バス-スマートな都市のバックボーン

交通行動の変化:プロモーションキャンペーン、インセン ティブとターゲットグループの概要

CIVITAS Plus II の便益と影響-長期評価に関するセッ ション

シェアド・モビリティ

参加:市民、関係者や専門家を巻き込む

近隣(住民を対象とした)モビリティ・マネジメント サービスとしてのモビリティ

超低排出都市バス調達のための一般的な原理についての ドラフティングセッション

企業のモビリティ・マネジメント:さまざまな都市からの 教訓

都市部での ITS ソリューション 都市混雑への取り組み

EC での資金調達機会に関する証券イベント

モビリティ・サービスおよび電動モビリティのスマートな 都市や地域社会の行動

都市モビリティ指標のツールキット 都市のためのヨーロッパ代替燃料観測所 EU でのサイクリングの形成

都市交通ロードマップ 2030 持続可能な都市交通政策 の評価のためのオンラインツール

9 / 30

持続可能な都市モビリティ計画において市民と利害関係 者の関与- the Lead User の取り組み

都市中心部へのアクセスの管理

より持続可能な交通機関へのよりよい投資による渋滞対策 都市モビリティのエネルギー効率

(2)

80 IBS Annual Report 研究活動報告 2017 Ⅴ.海外学会参加の概要

3

CIVITAS Site Visit

CIVITAS フォーラム 2016 の 1 日目(9 / 28)および 3 日目(9 / 30)に、グディニャ市の交通施策に関する 先進的取り組みを紹介する Site Visit が実施された。 テーマは以下の 6 つであり、参加者は自由にテーマを 選べる。

1.市内の見どころをサイクリング見学 2.人々がアクセスできる市中心部

3.電気モビリティをリードするトロリーバス 4.低排出バスのインパクト

5.交通管理センター見学

6.水素エネルギー設備を持つ駐車場施設

このうち「Traic management center(交通管理セ ンター)」のSite Visitでは、交通管理センターへの訪 問と、実際に交通管理センターによって信号の制御が 行われている交差点の視察が行われた。交通管理セン ターでは、グディニャ市内の幹線道路上にある全ての 交差点をモニタリングするシステムが紹介され、それ と連動した HOV(High-Occupancy Vehicles)レー ンの交通状況を検知するシステムを実装するバスを含 む ITS システムについて説明がなされた。交通マイク ロシミュレーションに基づいて市内の信号が効率的に 制御されているとのことである。これらのシステムは グディニャ市が独自に開発したものであり、今後どの ように交通データを収集し、グディニャ市のモビリ ティを向上させる新しいツールを発展させることがで きるかについて、参加者から活発な意見が交わされた。 このような先端技術と都市の創意工夫を活かし支援 する制度は、我が国の交通政策においても極めて参考 になるものと考える。

写真-1 SiteVisitの模様 グディニャ市内を走るトロリーバス

写真-2 SiteVisitの模様 グディニャ市交通管理センターでの説明

4

おわりに

CIVITAS は、EU 域内の各都市が抱える交通課題を 解決するためのボトムアップ型の提案がなされてお り、施策効果が高いものと考えられる。

また、施策効果を高めるための支援体制が充実して おり、CIVITAS フォーラムにおける情報交換を通じ て、成功事例は EU 域内の他都市に転用され、革新的な 施策の実現可能性を高めている。

参考文献

1) CIVITAS 2016 ホームページ:

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